3年間AIと話し続けた私が、人に会いに行く理由。
2026/04/16
AIと3年話し続けて気づいたこと。
繊維・紙業界の私たちが扱うのは、人が感性で選ぶ商品ばかりです。
感情や共感に働きかけられるのは、今のところ人間だけ。
「ここは自分がやる」と決めた時、AIは最高の味方になります。
繊維・紙業界の私たちが扱うのは、人が感性で選ぶ商品ばかりです。
「AIに仕事が奪われる」は本当か?
そんな言葉が飛び交うようになって、もう何年でしょうか?
私自身、この3年間でAIと話した時間は相当なものになりました。
使えば使うほど「これはすごい」と思う。
でも同時に、「これは絶対AIじゃ無理だ」と確信する場面も、増えていきました。
今日は、その話をさせてください。
AIと話して「気持ちいい」と感じる瞬間
正直に言います。
AIとの会話は、めちゃくちゃ快適です。
質問すれば、すぐに返ってくる。
分からないことに、即答してくれる。
「え、そこまでやってくれるの?」と思う瞬間が、何度もありました。
自分の頭の中にある、まだ言葉になっていないことを丁寧に引き出してくれる。
言語化のサポートとしては、抜群だと思います。
「AIを使えるようになると、できることが増える」
これは本当のことです。
でも、「なんか違う」と感じる瞬間もある

一方で、AIと話していて「物足りないな」と感じることも、確かにあります。
- AIは表面上、感情に共感してくれます。
- 思いをくみ取ってくれます。
- 私のやることなすこと全てを肯定してれます。
- 絶対に批判しません。
でも、時に優しくされると嫌な時がある。
厳しく言ってほしい時もある。
自分の意見が常に絶対正しいとは思えない。。
だからこそ批判してほしい時だって、あるんです。
人間なら、顔の表情や声のトーン、言葉の選び方で、
「あ、今この人は何を考えているんだろう」と察して、
こちらも聞き方を変えたり、深く掘り下げたりできる。
「雰囲気」という言葉がありますが、まさにその場の空気感ってみなさんもこれまで経験してこられたと思います。
そういう「雰囲気」「空気感」は見えたり、言語化できたりできるものではないと感じています。
それって人間や動物しか感じないものではないでしょうか?
AIには見えない、データにできないものを理解できません。
そういう意味ではAIには「個性」がないんです。
自分の一部を見てもらっているだけで、全部じゃない。
言葉にできない部分の方が多い。そう思うことが、増えてきました。
「商品名」が生まれたのは人同士の会話から
以前このブログでもご紹介した武田晒工場さんを訪問した際にもそう感じました。
※武田晒工場さんをご紹介したブログはこちら
商品の名前も、コンサルタントの方と社内の方々が対話を重ねて生まれたものでした。
AIでも簡単に商品名は出せます。
ロゴも作ってくれます。
でも、その名前が生まれた「きっかけ」や「経緯」は、人と人との会話の中にしか存在しない。
現場の騒音も、温度感も、作り手の葛藤も。
いくら写真や動画がAIで生成できるぐらい進化しても、そこには人間に届かない何かがある。
商品への思いを聞いた上で実際に触った時の感覚が、全然違うんです。
このつかめそうでつかめない。言葉にできそうでできない、感覚はなんだろうと考えてしまいます。
雑貨店の店主さんを中心に生まれたシナジー
私が好きな雑貨屋さんがあります。
その店主さんを中心に、いろんな人が集まって、気が合う人同士が紹介し合って、困っているところを解決し合う。
「じゃあ一回お店行きますね」から商品作りが始まったり、先日もマルシェに参加させてもらったことで、新しいつながりが生まれました。
これ、AIで予想して計画しても生まれなかった可能性だと思うんです。
人と人が実際に会って、シンパシーが生まれる。
その連鎖が、出会いや仕事になっていく。
「これはAIではできへんなぁ」と、心の底から思いました。
感性・感情・共感に働きかけられるのは、今のところ人間だけ
- 「AIで営業資料を作成しよう」
- 「デザインはAIにお願いしよう」
- 「資料入力したらメールを送るまでを自動化しよう」
それはAIできます。
実際、どんどんそうなっていくでしょう。
でも、繊維も紙も、人が感性で選ぶ商品です。
手触り、色、肌触り、重さ、直観。。。
そこに「作り手の想い」「考え」が乗った時に初めて、選ばれる商品になる。
人の感性や感情、共感に働きかけられるのは、今のところ人間だけだと私は思っています。
そこをもしAIに任せられるようになってしまったら、私たちの「個性」はなくなる。。。
最近、そう感じています。
「ここは自分がやる」と決めると、AIは最高の味方になる
ではAIは使わなくていいのか?
そんなことは全くありません。
自分の仕事の中で、
- 「ここは自分がやる仕事」
- 「ここは別に自分じゃなくていい仕事」
これを見つけていくこと。
「自分じゃなくていい仕事」は、極力AIやITツールに任せていく。
そうして浮いた時間で、「自分がやる仕事」に集中する。
人と会う。アイデアを出し合う。現場の温度を感じる。
そこに時間を使っていく。
この使い分けができた時、AIは本当に「最高の味方」になると思っています。
具体的にどうやって境界線を作るのか?
では実際、どうやって分ければいいのか?
「私にしかできない仕事ばかりだよ!」
そう感じる方も多いと思います。
私が個人的に使っている基準はシンプルです。
「やりたくないこと」から先に手放す。
「やりたい・やりたくない」で仕事を分けるなんて、と思われるかもしれません。
でも、これが一番正直で、一番続く基準だと思っています。
まず、自分が「やりたくない仕事」を紙に書き出してみてください。
意外とすぐ出てきます。
次に、その「やりたくない仕事」をAIやツールで代替できないか?と考えてみる。
- 見積もりの下書きをAIに作らせる。
- 議事録の文字起こしをツールに任せる。
- 定型メールの文章をAIに生成させる。
完璧じゃなくていいんです。
「8割できれば十分」くらいの感覚で任せていく。
「やりたくないこと」は、想像以上にエネルギーを奪っています。
それがなくなるだけで、頭と時間に「余白」が生まれる。
その余白で、
- 人に会いに行く。
- 素材を触る。
- 現場の空気を吸いに行く。
それが結果として、AIには絶対できない仕事につながっていくんだと思っています。

頭の中だけ、PCの中だけでは作れないものがある
「AIに仕事が取られる」と怯える必要はないと思います。
でも「なんでもかんでもAIでいい」でもない。
賢く共存すれば、AIは最高の味方です。
ただ、私たちの仕事の「良さ」は、頭の中だけ、PCの中だけでは作れない。
実際に人に会って、現場の空気を吸って、
そこから生まれるものが、確かにある。
だから私は今日も、人に会いに行きます。
「自分の会社では、どこをAIに任せて、どこを人がやるべきか?」
そんな境界線を一緒に考えほしいという方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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